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仰向け寝や寝返り、寝起きで生じる腰痛を訴える40代の主婦でパート勤務の方が来院。
1ヶ月前から寝返りを打つたびに背中から腰、お尻にかけて痛みが出る。図1
1週間前からは仕事で立っていると数分で腰やお尻が痛み出す。図1
腰痛は、寝ている時や起きがけが特に痛み、歩いたり座っているとそれほど痛みはない。
台所仕事のような立位で、やや前傾姿勢になると、ものの数分で腰が痛くなるが痺れや力が入らないなどの神経症状はない。
特に痛む場所は背中や腰の真ん中で左右差はない。
1ヶ月前にへたってきたマットを厚めの無圧のものに変えた。
姿勢は前傾姿勢で反り腰、骨盤や肩甲骨の位置や頭位は右側に傾いていました。図2
骨盤と右の股関節がそれぞれ反時計回りにねじれている。図2
そして両足の母指とも酷い外反母趾で、特に右側が酷い。
この姿勢から、立位及び歩行時は右足のつま先付近に荷重が加わることことが分かる。
腰の筋緊張は腰からお尻にかけて強く筋肉が張り、その他、大腿前面とふくらはぎが強く張っている。
体を前屈させた時に腰と左の殿部に痛みが出る。
この方の腰痛は柔らかい寝具で寝ていたことによって生じた骨盤の歪みが原因です。
この方は、腰痛が出で始める1ヶ月前にヘタって薄くなったマットから厚めのマットに買い換え、そのマットで寝ていました。
柔らかいマットで寝た場合は硬めのマットと違い体がよく沈むので体が当たる感触はあまりありませんが、その代わり重量のある骨盤や背中が沈むため、背中と骨盤の間にある腰が反ります。
寝ている間ずっと腰が反るせいで腰椎周りの筋肉が張り、次第に痛みを発します。
また、骨盤が沈むと骨盤を構成する腸骨と仙骨を繋いでいる靭帯が緩みます。
図3
腸骨と仙骨を繋ぎ止めている靭帯が緩むことで骨盤の関節面が離れて不安定になります。
靭帯が緩んで不安定な骨盤を安定させるために、お尻や腰回りの筋肉が緊張します。
その緊張が長引くと腰の張りや慢性的な腰痛になり、緊張した筋肉が傷つくとギックリ腰になります。
柔らかい寝具で生じる腰痛に関する詳しい説明はこちらをご覧ください。→腰痛を悪化させる「柔らかい寝具」
腰痛の原因である柔らかいマットはすぐ処分して、せんべい布団に変えて頂き、柔らかマットのせいで生じた骨盤の歪みや背骨のズレを矯正しました。
そして、不安定に骨盤を安定させるための体操を指導し、予防に努めて頂きました。
1回目の施術で立っている時の腰痛や、体を曲げた時の腰痛が半減、3回目の施術で前屈みや立位の腰痛は、ほぼ解消したが寝起きや寝返りを打った時の痛みは依然として残る。
靭帯が緩んだせい生じた骨盤の歪みは産後の骨盤と同じく、施術をしても普段の生活で歪みが戻ることが多いので、施術だけでは改善までに相当、時間がかかります。
そのため、6回目の施術以降は予防に重きを置き、骨盤の歪みを抑えるだけでなく歪みを解消する効果もある『産後の腰痛に効果がある。「骨盤スクワット」』を指導した。
7回目で寝返りした時に痛みで目がさめる頻度が減り、朝起きた時の腰痛がなくなった。
その後も体操を徹底させ、施術の頻度を1週間に一回から2週間に1回に減らした。
9回目の来院では寝返りで起きることがなくなった。ただ、長時間立っていると痛む程度まで改善。
10回目で腰痛はほとんどなくなり、それ以降はメンテナンスとして1−2ヶ月に1回程度来院。
2ヶ月半の施術期間で計10回の施術でほぼ改善しました。
柔らかい厚手のマットは体が当たらないので快適な寝具に思えますが、残念ながら欧米人に比べて筋骨格が華奢な日本人の体には合いません。
煎餅布団は体が当たり、見た目も貧乏くさい寝具ですが、体がフラットになり関節や筋肉にかかる負担が少ない寝具です。
現在、寝起きの腰痛や寝ていると悪化する腰痛でお困りの方は、一度寝具を煎餅布団に変えてみてください。
最初のうちは体が当たって痛むかもしれませんが、寝起きの腰痛は楽になると思います。
ただ、骨盤が歪んでいる場合は寝具を変えても暫くは寝起きの腰痛が残ると思います。
その場合は当院の施術で骨盤の歪みを治しましょう。
ふじたカイロプラクティックは2016年6月開業の整体院。
院長は臨床経験15年。延5万人以上の実績!
マッサージや整骨院、病院では治りにくい腰痛や坐骨神経痛の他
股関節痛や膝関節痛など、辛い症状でお悩みの方は是非お問い合わせください。
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