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突然、激しい痛みに襲われる「ぎっくり腰」。起き上がることもできないし、寝返りを打つのも一苦労。いったいどうしたらいいのか?
そんな辛いぎっくり腰でお悩みの方に、朗報です!
激痛で動けない急性期から、痛いながらもなんとか動けるようになった回復期までの「ギックリ腰の対処法」を紹介します。
また、ぎっくり腰に効果があると思われてやっていることが、逆にぎっくり腰を悪化させていることがあります。そんなギックリ腰にまつわる誤った常識について詳しく説明いたします。
誤った常識や情報に惑わされないように正しい「ギックリ腰の対処法」を学んで、辛い痛みからサッサとおさらばしましょう!
動くこともできないほど痛い「急性期のギックリ」でまずやるべきことは、3つ。
以上です。これ以外のことは原則やらないでください!
ぎっくり腰になったら、まずやる事は「冷却」です!ギックリ腰は炎症が起きているので必ず冷やしてください!温めてはダメです!
「お風呂で温めるといい」と言いますが、良いのはその時だけで、後で大概悪化させます。
冷やす時は「徹底的に冷やしてください!」。
注意!
①冷やす時は、氷囊があれば氷嚢を、無ければビニール袋でも結構です。
②氷と水の割合は、氷を9割、水を1割の割合で氷嚢やビニール袋に入れます。
③それを患部にあてて20分冷やします。
④20分の冷却を2−3時間おきに繰り返してください。
注意!
冷却のあとは、楽な姿勢で安静にしてください。
注意!
固定するときは「骨盤ベルト」や「晒し」を使います。
ギックリ腰を大きく分けると、お尻や骨盤周囲に痛みが出るギックリ腰と(図1)、腰の骨周囲に痛みが出るギックリ腰(図2)の2つに分けられます。
図1お尻や骨盤に痛みが出るギックリ腰。
図2腰骨周囲に痛みが出るギックリ腰。
お尻や骨盤周囲に痛みが出るギックリ腰の場合は、骨盤ベルトで骨盤を固定した方が効果的です。
一方、腰の骨周囲に痛みが出るギックリ腰は晒しで腰を固定した方が効果的です。
骨盤ベルトも晒しも巻き方のコツと注意する事は同じです。巻く時は股関節にかからないように注意しましょう。
注意!
股関節の出っ張り(大転子)にベルトがかかると、股関節の動きを邪魔し、逆に腰や膝への負担が増えて悪化させることがあるので、股関節にかからないように注意しましょう。
①「ベルト」や「晒」を巻くコツは、下から上に向かって、下っ腹を持ち上げる要領で巻き、さらに両サイドを締め付けるように巻きます。
②固定する場所は図3のお尻の骨が出ている付近(仙腸関節)を左右からしっかり固定するように巻きます。
図3.固定する部位
③骨盤を下から上へ締めつけ、左右をしっかり固定できるのであれば、右からまこうが左からまこうが個人の自由です。
図4.晒の巻き方
図5.骨盤ベルト前
図6.骨盤ベルト後ろ
身動きがまったくできない「ぎっくり腰」でも冷却・安静・固定のルールを守って1日程度がまんしていれば、自力で寝返りやハイハイ、つかまり立ち程度の身動きならできるようになっているでしょう。
重症な「ギックリ腰」でも2〜3日でなんとか身動きできるようになるはずです。身動きが取れるようになったら次は「ギックリ腰回復期の対処法」です。
しかし、2−3日経ってもまったく痛みが変わらない場合は、迷わず専門家を受診してください!ギックリ腰の裏でとんでもない症状が隠れているかもしれません!
急性期の激痛が引き、なんとか寝返りが打てるようなったら、次は2足歩行に向けてのリハビリをします。リハビリの内容は「ギックリ腰体操」と「ハイハイ」と「つかまり立ち」です。
そうです、赤ちゃんが2足歩行を獲得する過程をもう一度辿りましょう!バカバカしいかもしれませんが、これがギックリ腰から回復する上で1番の早道です!
①いきなり起き上がらず「よつばい」になります。図7
図7よつばい
②よつばいのまま、肘を曲げず体を前後にゆすります。図8・図9
図8 前に移動。
図9 後ろに移動。
③前後で1セットとし10〜20回繰り返し、1日2セット行ってください。
④痛くなったら再び冷却と安静を繰り返しましょう。
①よつばいになります。
②その状態でおへそを中心に腰を左右に振ります。無理に振ると逆に痛めますので、出来る範囲で結構です。
③前後で1セットとし10〜20回繰り返し、1日2セット行ってください。
④痛くなったら再び冷却と安静を繰り返しましょう。
ギックリ腰体操は寝起きや朝方にギックリ腰を繰り返す人の予防にもなりますので、ギックリ腰が癖になっている人は是非、お試しください!
ギックリ腰体操で体を慣らしたら、次は赤ちゃんになったつもりで「ハイハイ」です。無理せずゆっくり部屋の中を歩きましょう。
ハイハイで体を慣らしたら、次は「つかまり立ち」です。
①柱などにつかまりながら、ゆっくり立ちます。
②まっすぐ立てるようになったら、柱に捕まったまま上半身をなるべく真っ直ぐに伸ばします。
③捕まりながら背筋を伸ばし、膝を軽く曲げたり伸ばしたりを繰り返します。
④これを5〜10回繰り返してください。
⑤つかまり立ちに慣れたら、そのままそろそろ歩いてみましょう。
以上がギックリ腰回復期の対処法です。ここまでくればあとは、日に日に回復していくことでしょう。
ただ、中腰でのくしゃみやトイレで力んだり、洗面で前かがみになる時は注意が必要です。
中腰になるときは、図10のように片足を台などに載せると脚で踏ん張れるので、腰への負担が軽減されてギックリ腰が防げます。
図10※
※:エンタープライズ「脊椎のリハビリテーション上巻」より抜粋。
ギックリ腰になると「すぐにこの痛みをなんとかして欲しい」と思うのが人情です。ギックリ腰は、いきなり痛くなるから突然発生したと思うかもしれませんが、実は長年の積み重ねの結果生じたものです。なので、症状にもよりますが、一発で解消することは稀です。
今回紹介した対処法はギックリ腰になったときの処置として鉄板のものです。魔法のような効果はありませんが、失敗して悪化することもありません。
奇跡や魔法を求めずに確実な方法でギックリ腰の痛みを乗り越えましょう!
良かれと思ってやっている事が逆にギックリ腰を悪化させてしまうこと多々あります。特に多いのが次の3つです。
これらは腰にいいと半ば常識のように信じられていますが、その殆どが症状を悪化させます。
これらは基本的にプロの判断を仰ぐか指導を仰がないと逆に怪我の元になります。
テレビや雑誌の特集で聞きかじった素人では、悪化させるのが関の山です。
余計なことをせずに当サイトで紹介された鉄板の対処法を実践してください。
ストレッチは筋肉を伸ばすことを目的としていますが、ぎっくり腰で硬くなった筋肉をいくら伸ばしても、筋肉が伸びる前に関節が引き伸ばされて不安定になります。そして、今度は不安定になった腰や骨盤の関節を安定させるために筋肉が余計に緊張し、痛みがつよくなります。
ストレッチの厄介なところは、やっているときは気持ちがいいのでストレッチ自体が原因だと気づかず、気持ち良さを求めて何度もストレッチをして、ギックリ腰をドンドン悪化させてしまうところです。
ストレッチはただ固い筋肉を伸ばせばいいってもんではありません!
本来ストレッチは、アスリートのコンディショングのために開発されているので、体に関する知識と経験が相当ないとできません。素人判断でやるのはやめましょう。
温浴は温めることで筋肉がほぐれると言われてますが、温めると炎症反応が促進され、温浴から出てしばらくすると痛みが増加します。
また、だいたい風呂から出ると一杯飲む人が多く、お酒のアルコールで炎症反応が活発になり痛み悪化させてしまいます。
ギックリ腰は炎症がおきているので温めるのは論外です。ギックリ腰のときは温浴はやめて、シャワー程度で済ませましょう。
硬く強張った筋肉をマッサージすると解れて楽になるような気がします。しかし、筋肉が関節を補強するために硬くなっている場合は、逆にマッサージでほぐすと、補強されていた関節が不安定になるので、関節を安定させるために後で強く緊張します。これが、いわゆる「揉み返し」です。
揉んでもいい筋肉と揉んだら逆に悪化する筋肉の見立ては相当経験を積まないとできません。熟練したマッサージ師であれば、その辺の見立てを経験的に熟知していますが、経験が浅かったり、簡単な研修だけ受けた素人がやると、固い筋肉をただ揉むだけになるので、ギックリ腰を悪化させてしまいます。
あと、旦那さんやお孫さん、マッサージチェアーは論外です。
余計なことをせずに冷却・安静・固定を守り、紹介した体操で乗り切りましょう。
ふじたカイロプラクティックは2016年6月開業の整体院。
院長は臨床経験15年。延5万人以上の実績!
マッサージや整骨院、病院では治りにくい腰痛や坐骨神経痛の他
股関節痛や膝関節痛など、辛い症状でお悩みの方は是非お問い合わせください。
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