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「論理学」 考える技術の初歩。

 


エティエンヌ・ボノ・ド・コンディヤック著

論理学とは考える技術の法則。

コンディヤック著の「論理学」は、コンディヤックがポーランド国民教育員会の要請を受けて執筆した初等教科書です。そのため内容は論理学の細かい規則や記号の意味などの説明は無く、考えるときの精神の働きについて「考える技術の法則」について書かれています。

その「法則」とは、対象を視覚や聴覚などの感覚器を用いてよく「観察」すること、そして過去の知識や体験と言った「知っていること(既知)」を手がかりに「知らないこと(未知)」へと進む、つまり対象を「観察」し、「既知」から「未知」へ進む一連のプロセスのことです。この法則に沿って考えることを「分析」と言います。
この「分析」は人間に元々備わっており、子供も無意識のうちにこの「分析」を用いて考えているとコンディヤックは説明します。

考える技術である「分析」

分析でやる事は子供でも出来る単純な事で、論証することでも推論することでもなく、ロジックツリーを作ることでもない。

まず目や耳などの感覚器を用いて問題をよく観察する事から始まる。そして問題を「知っている事」(前提)と知らない事(未知)とに分ける。問題を既知と未知に分解したら、前提を単純かつ厳密な言語表現に置き換える。

もし前提がはっきりしない場合は、自分の経験などの既知から類推して前提を分かりやすく単純な言語表現に置き換える。

このように前提を単純な言語表現に置き換え、再び分解した問題を再統合すると、既知つまり「前提」を手掛かりに未知を解明するための推論が容易になり、結論が出しやすくなる。「分析」とは観察から結論の導出へ至るプロセスのことを言います。

この能力は元々人間に備わっているので子供でも無意識のうちに分析を用いて知識を獲得しています。子供は未熟な感覚情報や自分の知っている知識や経験をもとに未知な領域である外界を分解し、得た情報を既知を手掛かりに自分が理解しやすい形に再統合して、外界に対する知識を獲得していきます。

その得た知識を経験の場(実験)に晒して、痛い思いをすればやめるし、うまく言ったら同じことを続ける。こうして獲得した知識をより正確に厳密なものへとブラッシュアップしていきます。

また「分析」は、数学にも応用されています。数学の場合、前提や未知を数字や「xやy」といった記号で表し単純な「式」という形に表現します。
そして数式は計算を進めるにつれて数字や記号が右辺左辺へと移動して数式は単純になります。そして最終的に「x=5」といった最も単純な形に還元され、未知数が導き出されます。

分析ができなくなる理由。

このようにもともと人間にプレインストールされた「考える技術」なので子供でも使えます。さらに数学や化学などあらゆることに応用できる「分析」ですが、多くの人は殆ど使われることなく埋もれ、忘れ去られてしまうと、コンディヤックは述べています。

そうなってしまう最大の原因こそ暗記偏重の「学校教育」ではないでしょうか。

学校教育の暗記は知らないことをただ詰め込む「知識の丸呑」で、分析の骨子である「既知から未知へと至る過程」がすっぽり抜け落ちています。
子供は分析する代わりに先入観や主義主張を長い時間かけて一方的に押し付けられ、人から押し付けられた先入観に従って考えるようになります。そして学校を卒業する頃には、中身のない言葉だけ覚えて知識を獲得したと喜び、考える事をやめて、答えを探すようになります。

特に現代のような情報化社会ではコンディヤックの時代とは比べものにならぬほどの主義主張が飛び交い、情報に溢れ返っているので、その害はますます大きくなるでしょう。情報化社会で人は考えることなく自己主張をし、考えることなく情報を鵜呑みにします。

情報化社会だからこそ必要な「論理学」

情報と言うのはそのままでは何の価値もありません。情報とは思考によって分析されて初めて知識になります。逆に思考の介在のない知識もただの情報でしかありません。ましてやツイッターや掲示板の罵詈雑言のように情報に感情をぶつけてもただの感情表現であり、それは情報ですらないただのノイズです。

情報が多すぎて考える余裕のない人が多い、または考えない人が多い情報化社会だからこそ、分析的に考えることが必要でありコンディヤックの「論理学」が今頃になって本邦初訳作品として講談社学術文庫から発売されたと思います。

初等教科書と書いてありますが、実際読むと言葉の表現が特異的でとても子供が読める代物ではありません。

3回熟読して2ヶ月かけて、なんとなく意味がつかめました。でもまぁ、時間をかけて読む価値はあると思います。

そしてそして本書の裏表紙に以下のような宣伝文句も書いてあります。

この本を読めば、難解な書物も的確に、そして素早く読むことができる。

考えるとは何か?いかに考えるべきか?を知りたい方、難しい本を素早く読めるようになりたい方は是非読んでみてください。

動画施術に活かせる論理学


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藤田 和広

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藤田 和広

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