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左腕を上げた時に(外転)左肩と背中の左側に痛みを訴える(図1)40代職業SEの男性が当院のブログ記事「SEやプログラマーなどPC作業の人に多い50肩の原因。」を読んで来院。
一週間前から左肩と背骨と左肩甲骨の間に痛みが生じ、3日前に駅前のマッサージ店で背中や肩をほぐしてもらったらその時は少し楽になったが、翌日になると痛みがぶり返す。
一昨日から痛みが益々強くなり、左肩が上がらなくなる。
昨日から痛みが少し和らぐが、左肩を上げると40°ぐらいしか上がらない。
背中の痛みや肩こりは普段からあるが、肩が上がらなくなったのは今回が初めて。
社会人になった20年ほど前から肩こりが左の首・背中に生じるようになる。
10年ほど前から週1の割合で頭痛になり、朝起きた時に左の側頭部が痛むことがある。
頭痛と同じぐらいの時期から歯ぎしりをするようになり、口を開けると顎が鳴るようになる。
この方の姿勢と、左肩の動きに関連する「鎖骨」と「肩甲骨」と「上腕骨」のそれぞれの動きを観察し、関節のずれなどを調べる。
姿勢は右に傾き、骨盤や肩の高さが左が高く、右側が低く傾いている。(図2)
図2
脊椎は首と背中が右に曲がる形(左凸)で彎曲し(図2)、そして猫背(図3)。
頭は右に傾き正中を保っているが、頭が前に出た「前方頭位」。(図3)
右股関節が反時計回りにねじれ、上半身は時計回りにねじれている。(図2)
左の肩甲骨は右の肩甲骨よりも高く、そして外側に位置している。そのため背骨と左の肩甲骨との間隔は右のそれよりも広い。(図2)
左腕を水平に持ち上げると50°程度しか上がらない。
腕を上げる時の鎖骨と肩甲骨と上腕骨の動きを観察すると、上腕骨外転時に生じる鎖骨の動きがほとんどなく、肩甲骨の動きも右と比べるとぎこちなく、可動範囲も制限されている。
この方の左肩の痛みは、猫背や前方頭位といった不良姿勢による背骨と肩甲骨のズレが原因です。
このような不良姿勢になると「巻き肩」になり、外転時に生じる鎖骨と肩甲骨の運動が制限されます。
肩の外転運動は鎖骨と肩甲骨と上腕骨がタイミングよく同期して動くことによって腕がスムーズに上がりますが、不良姿勢によって背骨が曲がり肩甲骨がズレると、肩甲骨や鎖骨の動きが制限されます。
肩甲骨や鎖骨の動きが制限されると、それらを動かす筋肉の負担が増え、首や背骨周囲の筋肉が張って、首の張りや肩こりが生じます。
また、鎖骨や肩甲骨の動きが悪くなる分だけ上腕骨の運動量が増えるので、肩を外転させる「三角筋」や「小円筋」の負担が増え、彼らの筋肉に張りや痛みが生じます。(図4)
図4三角筋と小円筋
改善のためには、ズレた鎖骨や肩甲骨を正しい位置に戻して可動域が改善し、首や肩観戦周囲の筋肉の負担を軽減させます。
これにより外転時の可動制限と運動に伴う痛みを改善します。
鎖骨や肩甲骨を正しい位置に戻すため、不良姿勢によって生じた背骨の歪みや骨盤のねじれを矯正しました。
肩甲骨がズレたことで不安定になった肩甲上腕関節を安定させるために上腕骨を肩甲骨に安定させる施術をし、巻き肩の元凶となる「小胸筋」という筋肉を緩める施術を行なった。(図5)
図5
また患者さんが自分で症状を予防できるように、肩関節を安定させるための体操と、小胸筋を自分で緩めるためのストレッチ法を指導した。
2回の施術で左上腕外転時に生じる左肩の痛みと可動制限はほぼ改善した。
3回目で肩こりや首の張り及び頭痛も改善された。
それ以降は、指導した体操やストレッチで防げると判断し、施術を一旦終了。
計3回、週1の頻度で施術し、三週間でほぼ症状は改善した。
現在は、痛み出すと通院へ通院している。
左肩の痛みは今はほとんど痛むことなく、あれほど頻繁に生じた頭痛や肩こりも通院前より楽になっているようです。
ふじたカイロプラクティックは2016年6月開業の整体院。
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