症例:曲げると痛む手の甲の痛み。

手首の痛みの経緯。

30代前半、エンジニアの男性が右手首の痛みを訴え来院。

3週間前に転倒たときに右手をついてから手首が痛む。

右手首を曲げた時に手の甲の小指側が痛む。(図1)

図1

転倒後に手首の腫れや熱感などは無かったが、気になったので翌日、整形外科を受診した。

レントゲンでは骨に異常なくTFCC (三角骨繊維軟骨複合体損傷 )と診断されて湿布とサポーターを処方された。

湿布を貼り、サポーターで1週間ほど固定して様子を見てたが、多少痛みが減った程度で症状に変化なし。

今は右手首を曲げたり(掌屈)、小指側に手首を曲げる(尺屈)と手の甲の小指側が鈍く痛む。

痛みは尺屈よりも掌屈の方が痛む。

それ以外の動きではほとんど痛まない。

手首の痛みについてネットで調べていたら当院の動画を見つけ、手首の痛みの対処法を試したら少し楽になったので、施術を受けようと思い来院。

手首の痛みの原因。

患者さんは3週間前に転んで手を突いて、右の掌を強打しました。

掌を強打すると手根骨のうち「月状骨」(図2)という骨が下に(掌側)ズレ、同時に手首の土台となる橈骨と尺骨の間が広がり遠位橈尺関節(図3)が緩みます。

図2
図3.遠位橈尺関節

掌屈と尺屈運動は主に橈骨手根関節(図4)と手根中央関節(図5)で生じ、関節運動の要となる骨が月状骨です。

図4.橈骨手根関節。
図5.手根中央関節

月状骨がズレると橈骨手根関節や手根中央関節の動きが悪くなり、時間とともに月状骨周囲にある靭帯などの軟部組織を傷つけて痛みを発します。

遠位橈尺関節が緩むと尺屈時に橈骨と尺骨の間に位置する関節軟骨が引き伸ばされて痛みを発します。

患者さんの右手首を掌屈や尺屈させて月状骨動きや遠位橈尺関節の状態をを調べると、月状骨は掌側にズレていて、橈骨と尺骨の間隔はが広がり関節も緩んでました。

つまりこの患者さんが訴える右手首の痛みは、転倒して右手を突き、掌を強打したことで生じた月状骨のズレと、遠位橈尺関節の緩みが原因です。

手首の痛みの施術。

初回の施術:

施術はズレている月状骨を正しい位置に戻し、緩んだ遠位橈尺関節を圧迫して締め付けます。

転倒によって生じた手首の痛みに対する処置は以上で終了です。

しかし、手首の痛みは肩関節や肘関節に問題が生じると最初に現れる兆候でもあります。

肩関節と肘関節は共に関節を支える筋肉が多く付いているので問題が生じてもすぐに痛みが出ません。

一方、手首は指を動かす腱が通っているだけで支える筋肉がありません。さらに手首の関節は負荷に近く、負担が集中しやすい位置にあります。

そのため、肩や肘の骨がズレて関節に問題が生じ、筋力が落ちたり動きが悪くなったりすると、支える筋肉が殆どない手首に負担がのしかかります。

患者さんの肩関節や肘関節の状態を調べると、右の肩甲骨の位置が左よりも下り、かつ外側にズレていました。(図6)

図6

そのせいで利き手である右肩甲骨を支える前鋸筋と菱形筋の筋力が、左よりも弱くなっていました。

肩甲骨を支える筋肉が弱い状態で重いものを持つと、関節を支える筋肉がなく負荷から最も近い距離にある手首に負担が集中して手首を痛めます。

そこで肩甲骨の位置を正常な位置に戻すために、肩甲骨の位置に影響する猫背気味の胸郭や動きが悪くなった肩鎖関節と胸鎖関節を矯正しました。

その他、橈骨がズレて緩んでいた右肘の腕橈関節と近位橈尺関節(図7)を矯正しました。

図7

そして手首の骨がズレるのを防ぐために「手首を安定させる体操」を指導しました。

施術後、手首の掌屈・尺屈運動でも殆ど痛みがなく、手首の可動域も広がりました。

施術前は重たいリュックを手に持って持ち上げる動作で痛みが生じていましたが、施術後は痛みが軽減されたとおっしゃってました。

初回の施術は以上で終了。

様子見のために1週間後に予約を入れました。

2回目:

掌屈・尺屈動作でも痛みは殆どないが、ただ不意に重たいものを持った時に右手の甲の小指側が少し痛むようです。

今回も右の手根骨を矯正し、肩や肘の関節の他に、猫背などの姿勢の改善のため背骨のズレや骨盤の歪みを矯正しました。

施術後、重たいカバンを腕の力だけで持ち上げてもらうと、右手首の痛みはほとんどないとおっしゃってました。

姿勢に関わる背骨や骨盤を矯正し、体幹や骨盤が安定した事で、手首や肘・肩への負担が格段に減り、右手首の痛みが改善されました。

1週間経ってまだ痛む、または痛みが増すようなら予約するように伝え、施術を終了。

院長からのコメント

この患者さんの手首の痛みは、痛めたきっかけが明確で原因がハッキリしていましたが、多くの場合は原因やきっかけが分からないものがほとんどです。

その手の症状は肩や肘関節の問題が原因であることが多いので、手首をいくら処置しても上流の問題が解決しない限りなかなか改善は見込めません。

この場合、手首だけでなく肩や肘関節の骨のズレなどを矯正すると、だいたい数回の施術で改善することが多いので、使いすぎでも怪我でもないのに手首が痛む方は、是非一度、当院へご相談ください。

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藤田 和広

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