Categories: 腰痛腰痛の原因

立ち姿勢による骨盤の歪み。

目次

片足を軸にして立った時の骨盤の歪み。

長い時間立っていると、足が疲れて立ち姿勢が崩れてくると、片足を軸足に立つようになります。すると重心が偏ることで、骨盤も同側へ移動します。

右足を軸にして立った時を例にすると、重心は右に移動し、それにつられて骨盤も右側へ移動します。。

このような立ち姿勢の変化によって骨盤が歪みます。さらに、骨盤の歪みは歩行に影響し、結果的に複雑な腰痛が生じます。

このページでは姿勢の崩壊から腰痛までの流れを詳しく説明いたします。

骨盤が傾き、そして捻れる。

骨盤が右に移動することで右足の内側の筋肉に負担がかかるため、太ももの内側に着く「内転筋」が緊張します。(図1)


図1

内転筋は、主に恥骨や坐骨から太ももの内側に付着しています。

この筋肉は立っている時に片足に体重をかけて立つと緊張し、体重をかけている側の骨盤が高くなります。

例えば右足に体重を乗せた状態で立つと、骨盤は右へ移動し、さらに右内転筋の収縮により骨盤が傾いて右側が高く左側が低くなります。

その状態のまま立ち続けて疲労が蓄積すると、姿勢は前傾になり、右の大腿を内側に捻り(内旋させ)大腿前面に付く大きな筋肉「大腿四頭筋」が伸ばされます。

大腿四頭筋を捻ることで、伸ばされた大腿四頭筋が戻ろうとする力「弾性力」を利用して立つようになります。

こうすることで大腿四頭筋の弾性力利用することで、体がこれ以上前に倒れるのを防ぐことができ、さらに筋肉の収縮を最小限に抑えて立つ事が出来ます。

しかし大腿四頭筋の弾性力を利用して立つことで、骨盤の捻れが生じます。

大腿四頭筋の弾性力によって右の骨盤は前にによって前に引っ張られ(内旋)、骨盤が反時計回りに捻れます。

さらに前傾姿勢になることで右側の坐骨が内転筋によって引っ張られて、右の坐骨が開きます。

ここまでの歪み経緯を振り返ると、最初に右軸足になることで骨盤が右に移動し、さらに右の骨盤が内転することで骨盤は傾き、右が高くなります。

次に前傾姿勢になることで、骨盤が内旋して「反時計回り」に捻れ、さらに右の坐骨が内転筋に引っ張られて開きます。

このような歪みによって骨盤を構成する右の仙腸関節に歪みが生じ、不安定になります。

不安定な関節を支えるために右のお尻周辺や腰の付け根付近の筋肉が緊張して、同部位にに鈍い痛みが生じます。

骨盤の歪みは歩行に影響する。

骨盤の歪みは歩行時の歩幅に影響することで、様々な問題を引き起こします。

歩幅は骨盤の傾きが低く、後ろに捻れている側の歩幅が狭くなります。つまりこの場合ですと左足の歩幅が狭くなります。

左足は骨盤の高さが右よりも低いので、左足が歩行中に足が浮いている「遊脚期」が短くなります。そのため右よりも早く地面に足が接して、歩幅が狭くなります。

また、左足は骨盤の捻れの影響で右よりも後ろに股関節が位置するので足が前に出辛くなり、歩幅が狭くなります。

このように骨盤の傾きや、捻れから歩幅の左右差が生じますが、体は無意識のうちにこの左右差をなくそうと骨盤の傾きや捻れを補正しようとします。

左の歩幅を広げるには、遊脚期に下がった左の骨盤をを引っ張りあげて傾きを補正し、後ろにねじれた左の骨盤と大腿を前へ引っ張り捻れを補正しなくてはなりません。

傾きを補正するために左の腹筋や背筋や背骨の周りの筋肉が緊張し、捻れを補正するために大腰筋や腹筋が緊張します。

これらの筋肉によって傾きや捻れが補正され、ある程度、歩幅の左右差ご補正されます。

ただ、その代わりに腹筋や背筋の緊張が強くなり、左腰背部に強い張りや腰椎がズレることで痛みが生じます。

このような立ち姿勢の偏りから骨盤が歪み、さらに骨盤の歪みから歩幅の左右差が生じ、歩幅の左右差の影響で腰の筋肉の張りや腰椎のズレが生じ、結果的に複雑な腰痛が生じます。

今回は、右足を軸足にした立ち姿勢を例に、説明いたしましたが、左足を軸にした立位では骨盤の傾きや捻れと痛む部位が逆になります。

また、ここで紹介したた立ち姿勢は、基本的に上半身は中腰や極端な側屈がなく直立で、荷物など持たない場合を例に紹介しました。

立ち仕事で腰痛を患っている方、この際、根本的に腰痛を治したいとお考えの方は、是非当院へご相談ください。

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藤田 和広

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藤田 和広

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