目次

頭痛と首の痛み・肩こりについて。

主な症状:肩こりと頭痛。姿勢の悪さ。 患者さん情報:小学4年生(10歳)男児。

頭痛と首の痛み・肩こりの経緯。

3年前に鉄棒から落ちて後頭部を強打する。そのまま病院に搬送され検査をしたが骨折や出血などのなく、脳への損傷はなかった。

しかしそれ以来、頭痛と首の痛みや肩こりがするようになる。 頭痛は朝起きた時からしており、頻度は週3−4日。

主に後頭部から右側頭部にかけて鈍く痛み、特に本や教科書などの長めの文章を読んでいると、文字がぼやけて見えたり、目の奥が痛くなり頭が「ぼーっ」したりして、勉強に集中できない。(図1)

 

図1

肩こりは首から肩にかけて、それと背骨と肩甲骨の間が強く張る。

右と左どちらが張っているかといえば、右の方が張りが強い。(図1)

肩や首の張りは頭痛同様に殆ど朝から張っており、座っていると両肩がだんだん「ズーン」と重くなる。 姿勢は幼稚園の頃からあまりよくはないが、最近特に座っている姿が年寄り臭く、腰が曲がり猫背で頭を前に突き出し座っている。

注意するがすぐに年寄りのような姿勢に戻ってしまう。。

姿勢の観察

姿勢は前傾姿勢で腰が曲がり、背中が猫背で頭が前に出ている。(図2)

右首から肩にかけての筋肉が張り、特に右肩は張りが強く筋肉が盛り上がっている。

図2

肩こりや頭痛の原因。

この子の頭痛や肩こりは、3年前に転倒し後頭部を強打した時に生じた「環椎のズレ」が原因です。

頭を強打した時の衝撃で頭がムチウチのように振られ、後頭骨と関節する環椎が前にズレたと考えられます。(図3)

図3

後頭骨と頚椎の2番の軸椎の間にある環椎はムチウチのように頭が激しく振られると、簡単に前方へズレてしまいます。(図4)

図4

環椎が後方へズレると脊髄を圧迫して危険なので、軸椎の歯突起という骨がストッパーとなって環椎が後方へズレ流のを防いでいます。(図4)

一方、前方へのズレに対しては靭帯と筋肉などの軟部組織だけなので、強い力が加わると簡単にズレてしまいます。

また、強い力が加わらなくても頭が前に出た「前方頭位」や猫背などの悪い姿勢でも環椎はズレてしまいます。

環椎がズレると関節が不安定になり、関節を安定させるために環椎周囲の筋肉が緊張し、結果的に後頭部から首が張ることで頭痛が生じます。

さらに後頭部から上部頚椎に着く筋肉や関節や靭帯は、頭の傾きや動きによって視界がブレたりしないよう、眼球をコントロールするために必要な情報を中枢に送っています。

もし関節がズレたり靭帯が捻挫すると、眼球を正確にコントロールにできなくなります。つまり手ぶれ補正がうまく機能しなくなるので、頭の動きや傾きの影響で視界がブレてしまいます。

例えば座って本を読んでいても体や頭は微妙に揺れているので、眼球がうまくコントロールできないと視界がブレるため文字を追うのが難しくなります。

また、走りながらボールを目で追うことが上手くできないので、ボールを蹴ろうとしても空振りしたり、ボールをうまくキャッチできなかったりします。

このように首の関節のズレによって眼球がうまくコントロールできず、そのせいで知力や運動能力に問題なくても勉強や運動が苦手になってしまいます。 それは実に勿体ないことです。

施術と経過

施術は原因であるズレた環椎を正しい位置に戻し、同時に猫背や前方頭位を正すために、背骨や骨盤のズレを矯正しました。

施術は2週に渡り2回の施術で朝毎日のように頭痛を訴えていた頭痛と、首の痛みや肩こりが無くなりりました。

初回の施術では施術後に右肩の僅かな張りを訴えていましたが、環椎を矯正したことで首が安定したことと、ズレた胸椎を矯正したことで肋骨が動くようになり、それに伴い呼吸が楽になったおかげで、頭痛は無くなりました。

2回目。前回の施術から1週間経っても頭痛はなく、首や肩の痛みもほとんどないと言ってました。まだ姿勢が偏っていたので骨盤や背骨のズレを中心に施術を行い、一旦施術は終了。

院長からのコメント

首の問題が原因で読字や集中力や動体視力に影響し、学力や運動能力の問題に発展する場合があります。

しかし子供の体に対する順応力はとても高く、大人なら数ヶ月かかるような症状でも、数回施術しただけで改善することは多々あります。

もし頭を強打した、赤ちゃんの頃に酷い向き癖があり、小学生なのに首の痛みや肩こりが酷い、などの症状でお悩みのお子さんは、試しに施術を受けることをお勧めします。

幼稚園以下のお子様の場合は当院よりも乳・幼児のカイロプラクティックを専門とする横浜天王町カイロプラクティックで施術を受けることをお勧めします。

ふじたカイロプラクティックは2016年6月開業の整体院。

院長は臨床経験15年。延5万人以上の実績!

マッサージや整骨院、病院では治りにくい腰痛や坐骨神経痛の他 股関節痛や膝関節痛など、辛い症状でお悩みの方は是非お問い合わせください。

ご予約は、お電話の他、FacebookやLineでも受け付けています。

FacebookやLineから予約いただいた場合はお得な割引もございます。

ご予約の際はぜひご利用ください。

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藤田 和広

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藤田 和広

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