症例:抱っこによる首や背中の痛み。

患者さん情報と症状について。

40代男性会社員の方が首と背中の痛みを訴え来院。

3日前から首を動かそうとすると首の右側と背中の右側が(図1背骨と右肩甲骨の間)痛む。

図1

どの動作でも痛むが、頭を右に倒す動作と顔を右に向ける動作で特に痛む。

首の痛みに関連する出来事としては、4日前にまだ赤ん坊の下の子を抱っこしながら床の上に座っていたら、3歳になる上の子が正面から首にしがみ付いてきた。

とっさに首に力を入れた時に首の右側辺りから「クッキ」という感触があった。

その時は痛くなかったが、一晩寝て、翌日になったら痛み出し、日に日に痛くなった。

最初のうちは右左なく首から背中にかけて痛かったが、今は首も背中も右側が痛む。

体の観察。

患部を調べると腫れや熱感などはなく、外傷による骨折やヒビ、炎症の可能性は薄い。

また神経の走行に沿った痺れや筋力低下などの末梢神経症状もない。

姿勢を後ろから見ると体は右に傾き、頭は左に傾いている。(図2)

さらに右肩甲骨は左よりも背骨から離れた位置にあり、外側にズレている。(図2)

図2

横から見ると頭を前に突き出し、痛みを訴えている部位から背骨が曲がった猫背。(図3)

図3

筋肉の緊張を調べると腕や肘や手首を曲げる筋肉の他、肘の裏側に着く筋肉「上腕三頭筋」が強く張っている。

特に上腕三頭筋は、押すと強く痛みを訴える。図4

図4

首と背中の痛みの原因。

この方の首や背中の痛みは、子供が首っ玉にしがみついた事で生じたものですが、それはトドメであって原因ではありません。

原因は子供の抱っこと、ストレスや寝不足から来る食いしばりと頬杖です。

子供の抱っこ。

この方の姿勢は、頭を前に突き出した猫背で、右の肩甲骨が外側にズレ、右上腕三頭筋が強く張っている。

このような姿勢と筋緊張は子供を長時間抱っこしている男性に多くみられます。

男性は、女性のように利き手とは逆側の手で抱っこしながら、利き手であれこれ作業するなんて器用なことはまず出来ない。

この方も利き手で抱っこをしていた。抱っこを長い時間やっていると、肘の裏側に着く上腕三頭筋が緊張して肩甲骨を下側に、そして外側に引っ張り、結果的に右の肩甲骨がズレる。

右肩甲骨が外側に引っ張られると、首や背中から肩甲骨についている筋肉が引っ張られ、首や背中の右側が緊張する。さらに右肩が巻き肩になるなることで、自然と猫背になる。

つまりこのかたの症状は、子供の抱っこによって猫背になり、右の肩甲骨がズレて、結果的に首や背中の右側の筋肉が張り痛みが生じた。

食いしばりと頬づえ。

前に突き出て左に傾いた頭。それと強く緊張している後頭部や顎周りの筋肉。これらから考えられることは、常習的に「食いしばり」か「歯ぎしり」。さらに歯ぎしりや食い縛りを引き起こす要因として、ストレスや寝不足などが考えられる。

歯ぎしりや食いしばりをすると顎が前に出るため、必然的に頭も前に出る。すると骨と首の筋肉では頭を支えきれなくなり、顎の筋肉を使って、食いしばる事で頭を支える。それにより頭がより前に出る。頭が前に出れば自然と姿勢も猫背になる。

この状態が長引くと、頭を支える辛くなるので頬づえをついて頭を支えるようになる。これが常習的になると口の開け閉めで音が鳴ったり痛みが出たりし、首の筋肉が張り、慢性的に頭痛が生じる。

この方も3月は年度末で、4月の仕事始めと新人研修などで忙しく、家に帰るのが遅く寝不足だった。昨年末に生まれたばかりの子供がいるから、ぐっすり眠れなかったと訴えていた。

また仕事中、気がつくと奥歯を食いしばり、頬づえをつく事が多かった。先週歯医者に行ったら右の奥歯がすり減っていると言われ、奥歯で食いしばっていることを指摘された。

この方の首や背中の痛みは、子供の抱っこや食いしばりや頬づえなどによって生じる悪い姿勢によって、頸椎や胸椎や右肩甲骨のがズレが生じ、タイミング悪く子供が首っ玉にしがみついた事でトドメをさされて発症しました。

首や背中の痛みの施術。

施術は頭痛や食いしばりの原因となる上部頚椎(C2、C3)のズレを矯正する。(図5)

図5

猫背の頂点となる胸椎(Th5)のズレを矯正する。(図6)

図6

さらにズレた右の肩甲骨(図2)を正しい位置に矯正し、抱っこの影響で張っている上腕三頭筋(図4)の他、右前腕から上腕にかけて張っている筋肉を解した。

その他、悪い姿勢で歪んだ骨盤やズレて動きが制限されていた股関節などもに対して施術を行なった。

施術後、首の曲げ伸ばしで生じていた痛みがない。頭を右に倒しても痛みがなく可動域が広がっていた。

右回旋の可動域が広り、痛みもほぼ改善されたが、可動域の最後で右の背中に少し痛みが残った。

来院時よりも首や背中の痛みが減り、首の可動域が広がったので、猫背を改善するためのストレッチ法と、頬杖は絶対につかないことを厳重注意して、この日の施術を終了。

一応、1週間後に予約を取ったが、翌日には痛みがなくなったということで予約はキャンセル。

1回の施術でほぼ改善した。

院長からのコメント。

子供が抱きついたことは原因ではなくキッカケにすぎない。姿勢、食いしばり、頬づえ、原因はいろいろあるが、特に頬づえは小さな関節に5キロ近い頭の重量が一点に集中するので、確実に顎と首を壊す。また、歯が手で圧迫されることで歯型が崩れる。現在頬づえをついている人は、良いことないので絶対にやめましょう。

院長は臨床経験16年。延5万人以上の実績!

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藤田 和広

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藤田 和広

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