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㊗️カイロプラクティック活動20周年。

学校入学から20年。

自分がカイロプラクティックの学校に入学したのが20年前のまさに今日、2000年4月3日でした。

その間に同期、先輩や後輩、その他セミナーや勉強会で知り合った多くの同業者が業界から消えていった。

今では何をしているのやら消息もつかめない。

この業界の廃業率はウミガメの死亡率並みにバカ高い。

卵から孵化たウミガメの赤ちゃんは、その殆どが海に出るまでに海鳥に喰われ、海に出ても魚に食われ、乱獲され、岩に挟まったまま動かずに干からび、結局、生き残るのはほんの僅か。

同じく一緒に卒業した同期たちは卒業後1、2年で殆どが消え去り、就職や開業した後も残りのほとんどが海の藻屑と消える。

そのなかでも特別な才能もなく、崇高な理念もなければ、やり抜くためのモチベーションもない、この私が20年も生き延びているのは、まさに奇跡としか言いようがない。

どうやって生き残れたのか?と聞かれたら「運が良かった。」としか答えようがない。

今日は、近所の手作りパン屋で仕入れたベーグルとスコーンをかじりながら、コロナのせいで患者さんが切れた午後、暇をいいことに20年の軌跡を振り返っていた。

この20年にあった諸々の厄介事を年代ごとに思い出していると、「そもそもなんでカイロプラクティックなんかやろうと思ったのか?」という当たり前の疑問が、ふと頭をよぎった。

カイロプラクティックを選んだ理由。

この業界に入ったきっかけはホームページのプロフィールに書いてある通り、総武線の車窓から「カイロプラクティックカレッジ」と書かれた看板が見えたから。

そのまま学校を訪れ入学案内を貰い、入学金を振り込んでそのまま入学、そのまま現在に至る。

詳しくはこちら→院長プロフィール

コーヒーに浸したスコーンをかじりながら「なんで衝動的に学校へ入学したのか?」その「潜在的な欲求」に思いを巡らしていた。

しかし考えれば考えるほど不思議というよりバカと言うしかない行動だ。

当時の自分がいかにアホでも、入学する前にはせめて施術を受けたり、関係者に話を聞いたりとリサーチの時間を設けるだろう。

また学校へ行くために200から300万もの金がかかるわけだから、普通の転職よりも殊更慎重になるはずだし、そもそも学校を卒業しても民間資格でしかない整体やカイロなど選ぶわけがない。

さらに言えば自分は腰痛や肩こりに悩まされたこともないし、スポーツで体を壊したこともないし、体を壊して困っている人を助けたいという崇高な理念もなかった。

カイロプラクティックどころか鍼灸あんまマサッージや介護も含め、医療系の職種に就く理由も潜在的な欲求もまるでない。

しかし当時の自分は他の学校を調べもせず、業界の動向も調べもせず、言われるまま高い授業料を払い日本カイロプラクティックカレッジに入学した。

家でウンウン考え込んでいても埒が明かないから、花見がてら保土ヶ谷球場へ散歩に出た。

治療院前の坂を桜ヶ丘方面に向けて登ると、桜が満開に咲いて、花びらが風に吹かれて舞っている。

そんな桜を見ていると20年前の今頃も桜が満開だった事を思い出す。

大田区の石川台に住んでいた当時、この時期になると呑み川や洗足池、池上線沿線や大岡山駅前の坂道は満開の桜で桃色に覆われ、絶好の桜スポットであり散歩コースだった。

その頃を思い出しながら、「保土ヶ谷球場」まで歩き、公園を見下ろせる高台のベンチに腰掛け、家から持ってきた残りのスコーンをかじりながら散りゆく桜を眺めていた。

ひらひら散る桜の花びらを眺めていたら、ふと「何がしたいかではなく、何をしたくないかを突き詰めると自分がカイロを選んだ理由が分かるかもしれない。」と思い、思いつくものをピックアップしていった。

以下が当時も今も共通の「やりたくない事」リスト。

  1. 通勤という無駄なことに時間を取られたくない。
  2. 時間の切り売りはしたくない。
  3. 人に使われたくもないし、それ以上に人を使いたくもない。
  4. 固定した人間関係と固定した場所や組織に縛られたくない。
  5. 利益よりも余暇。
  6. 社内調整だとか根回し、同僚との付き合いなど承認欲求を満たすための下らないコミュニケーションに時間や労力を割きたくない。
  7. 付き合うだけ互いに無駄な人とタダで付き合いたくない。

挙げればきりがないが、はっきりしていることは「無駄な人間関係によって時間や労力が奪われることが最も嫌で、大切なのは金よりも時間。」と言う事だ。

学校に入学したのは時間を買うため。

元気な人の1ヶ月と余命1ヶ月の人の1ヶ月は時間は同じでも、価値は雲泥の差だ。

お金に換算したら、前者は月給レベルだが、後者になると金額は天井知らず。

だから金は時間を買うために使うべき。

時間を買う最大の投資先は健康寿命を伸ばす事であり、その為には健康に関する知識を得ることだが、巷に垂れ流されている情報などあてにならない。

真贋を見抜けるようになるには、少なくとも時間の洗礼を受け、広く認知されている確実な知識を身につける必要がある。

となれば、医学の知識を知ること。

とは言え医学部に入るだけの頭と金は自分にはないし、医者になりたいわけではない。

最低、真贋を見抜く上で最低限必要な医学知識を学ぶなら、生命というものに対する理解の根幹をなす、解剖や生理学と言った基礎医学が重要になる。

そんな事を思いながら総武線に乗っていた時に「日本カイロプラクティックカレッジ」と書かれた看板がたまだ目に入り、信濃町で下車。

学校を訪れ案内のパンフを見たら基礎医学は医大並みの時間をかけていると書いてあり、おまけに金額も医学部入るよりも遥かに安価だ。

四年制のカレッジもあったがカイロプラクティックにはそれほど興味がないし、何をどう学べばいいか、分かればいいだけだから余計なことに金と時間を無駄にしたくない。

結局、医学知識を身につける為にコスパがいいから日本カイロプラクティックカレッジを選んだ。

つまり本来の目的は「自分の健康寿命を伸ばすために必要な医学知識を身につける」これが日本カイロプラクティックカレッジの看板を見かけ入学することを即決するに至った無意識下のロジックだろう。

カイロを通してやりたかったこと。

今まで入学した理由を「やりたいことベース」で言語化しようとしていたから、潜在的な欲求に気がつかなかった。

そもそも「やりたい事」など「やりたくない事」に埋もれているから、いくら考えたところで潜在的な欲求など言語化できるわけがない。

「やりたくない事」をドブ拐いのように掻き出していくと、ヘドロの底から「やりたかったこと」が浮き上がる。

それで今やりたい事とはなにかと言うと「好きな本を読んで、好きな事して、1日のんびり過ごしたい。結果的に患者さんのためになればいい」。

しかしそれは飢えない程度の経営で、のんびり好き勝手やらせてもらってる今の現状そのもの。

20年前に漠然と思い描いていた夢が実は叶っていたわけだ。

これからも余暇を大事にミツユビナマケモノ並みの低い基礎代謝とモチベーションでしょぼい治療院をやりくりし、クマムシ並みにしぶとく生き残っていきたいと思います。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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藤田 和広

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