テニスをやらなくても生じるテニス肘。

目次

SEやプログラマー に多いテニス肘もどき。

テニスをやるわけでもないのに、また肘を酷使しているわけでもないのに肘の外側が痛む「テニス肘」に似た症状は、症状こそ似てますが一般的な「テニス肘」とは全く別物です。

主な患者層はSEやプログラマーのような長時間PCを操る人に多く、原因も酷使などでは無く腕の状態、つまり姿勢が原因でしょうじます。

テニス肘もどきの原因。

通常のテニス肘は肘の酷使や肘へ強い力が加わることが原因ですが、PC作業の場合はPCを操作する時の姿勢(図1)を維持し続けることが原因で生じます。

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図1

肘の関節は腕橈関節と橈尺関節と腕尺関節の3つ関節で構成されています。図2


図2

この中でテニス肘に影響するのが橈骨と関節する腕橈関節と橈尺関節です。

この橈骨は肘の関節である橈尺関節とバンド状の輪状靭帯によって橈骨が尺骨に括り付けられているだけの緩い関節です。

この関節は肩関節や股関節のように骨同士がしっかり連結した関節ではないので、強い力が橈骨や手首に加わると簡単にズレてしまいますご、このような橈骨のズレは、なにも強い力が加わらなくても図1のようなキーボードを打つ姿勢を維持しているだけで生じます。

姿勢で生じる橈骨のズレ。

PCを操作する姿勢は肘を90度曲げ、掌を下に向け(前腕回内)させ、手首をやや下に曲げた状態を維持します。

前腕を回内させると橈骨と尺骨が交差し、橈骨が尺骨をまたぐので、自然と橈骨が尺骨からズレ、図3のように橈尺関節内に隙間ができます。

また、キーボードを叩くことで、手首の動きに合わせて橈骨が動くため、橈骨が手首に引っ張られて上腕骨からズレ腕橈関節に隙間が生じ、さらに橈骨が手首の動きに合わせて上下することで、尺骨からズレて橈尺関節に隙間が生じます。

PCを操作する姿勢を維持しキーボードを叩き続けることで、腕橈関節と橈尺関節に生じた隙間は徐々に広がり、両関節が緩んで不安定になります。

そして関節が不安定になると関節を安定させるために腕橈骨筋などの周囲の筋肉が緊張して、肘周りの筋肉が張り、筋肉痛のような痛みを発したり、動かす時に違和感を感じるようになります。

さらにそのまま使い続けていると、ズレたことによって関節内の橈骨の動きが大きくなり、動くたびに関節内で組織を傷つけ、肘の外側に痛みが生じます。

テニス肘もどきにも効果がある予防法。

テニス肘もどきは、パームレストを使うことで進行を遅らせることはできますが、結局、姿勢自体が原因なので、こまめにズレた橈骨を上腕骨と尺骨に近づけて緩んだ関節を安定させるしかありません。

詳しいやり方はこちらで紹介しておりますので、テニスもしなければ肘を酷使しているわけでもないのにテニス肘になった人は、是非お試しください。→自分で治す!テニス肘の簡単対処法。

肘を酷使するわけでもないのにテニス肘のような痛みが生じているお困りの方は、ぜひ、一度当院にご相談ください。

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