ジャンプで生じる股関節痛の原因。

中高生に多い股関節痛。

バレーボール部やバスケ部に所属している中高生に多い症状が、股の付け根や太ももの痛み。

普段は太ももや脹脛が張り、練習でジャンプしようと踏み込んだ時や着地で股の付け根が痛む。

骨に異常はなく、筋肉を揉んでほぐしたり、ストレッチをしても効果がない。

この様な股関節痛は、主に大腿前面の筋肉(大腿四頭筋)を酷使して飛び跳ねることが原因で生じますが、この筋肉を緩めても効果はありません。(図1)

なぜなら大腿四頭筋の張りは原因ではなく結果で、本当の原因は「腰や脹脛の張り」です。

図1

もし現在、股の付け根の痛みの他に、以下のような症状ががあれば「腰や脹脛の張り」が原因かもしれません。

  • 腰痛で腰が反れない。
  • 脹脛が張ってしゃがむと痛む
  • 足首が硬くて足首を反らすことができない。

中高生に多い股関節痛の原因。

腰や脹脛に張りがある状態でジャンプをすると、重心が前に移動して体が前に傾き、結果的に大腿前面に着く大腿四頭筋に負担が集中します。図1

ジャンプをする時は、まず股関節と膝関節をしっかり屈曲させます。すると股関節と膝関節を伸展させる「お尻や太ももの筋肉」(大臀筋・ハムストリング筋・大腿四頭筋)が圧迫されたり伸ばされたりして力が蓄えられ、次の跳躍に備えます。図1

図1

屈曲位で筋肉に蓄えられた力を利用し、股関節や膝関節を伸展させて勢いよく跳躍します。

こうして効率よく筋力を発揮することで、少ない労力で高く飛ぶことが出来ます。

しかし腰や脹脛に慢性的な張りがある状態では股関節や膝関節を屈曲させた時に重心が前に移動して体が前に傾きます。
そのため、大腿前面に着く大腿四頭筋には力が蓄えられますが、逆に背面に着く股関節を伸展させる筋肉は十分力蓄えることが出来なくなります。

特に最も筋量・筋力ともに最大の大臀筋は弱くなり、そのままジャンプすると大臀筋は十分力が発揮されず、結果的に大腿四頭筋の筋力だけで跳ぶようになります。

すると大腿四頭筋の中で最も長い大腿直筋が緊張して強く張り、付着部である股の付け根や膝蓋骨の下辺りに痛みを発します。(図2大腿直筋)

図2

つまり腰や脹脛の張りのせいで大臀筋の筋力が弱り、それを補う形で大腿四頭筋を酷使した結果、股の付け根に痛みが生じます。

この腰や脹脛の張りは、主に腰椎や骨盤や股関節の歪みなどの「体と姿勢の歪み」が原因で生じるので、これを解決しなければ、大腿四頭筋の張りが緩むことはありません。

ただの歪みや筋肉の張りによる股関節痛のせいで、部活を辞めざる得なくなるのであれば、これは非常にもったいないことです。

当院では最高のパフォーマンスを維持し、長くプレーできるように全力でサポートいたしますので、股の付け根の痛みでお悩みの方は是非、ご相談ください。

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