49歳最後の日、滝行で心身リセット!垢落としの旅

猫と泊まれる宿「まいきゃっと」で40代最後の夜を猫様のマッサージ機として過ごし、ほぼ寝不足の状態で宿を後にした私は、49年間の垢を「滝行」で落とすべく真鶴から小田急線「新松田」へ向かった。そして現地で滝行をコーディネートしている「足柄修験の会」の方と、同じく滝行希望の方々と合流し、滝行を行う南足柄市の「夕日の滝」へ向かった。

30分ほど車に揺られて、徐々に山奥のキャンプ場へ。キャンプ場の駐車場で車を降り、掘立小屋で空手胴着に着替え、滝までの山道を10分ほど歩くと、激しく岩を打つ水の音が聞こえ、細かい水飛沫が飛び、目の前に「夕日の滝」が現れる。

まずは滝の前に備え付けられた御堂で安全祈願をして、注意事項のレクチャーを受けた後、簡単な準備体操。

それらを済ますと、いよいよ竹の杖を支給され、杖を突きながら濡れた岩場を歩いて、いざ滝壺へ。

滝の手前で水に体を20秒どっぷりつけて体を寒さに慣らし、滝の裏側から入り、前に出るととてつもない水量の冷水が頭を打つ。不覚にも水圧に負けて首を反らし、もろに顔と喉に滝を喰らい、息ができずに尻餅をついた。「溺れる!」と慌てふためき、四つ這いで滝から這い出すという失態。

もう一度、滝の裏側から入ろうとしても、パニック障害のようにうまく呼吸ができず、息がうまく吸えない。断念しようかとも思ったが、昔元帝国海軍の軍人だった水泳の先生に「水の中でパニックを起こした時は息を吸おうとせずまず吐き出し、息を吐きながら状況を確認しろ!」と言われたのを思い出し、息を吐きながら滝に入ったら、何とか中に入れた。

いつでも退散できるように滝の端に立っていたのだが、風に吹かれた水は自分が立っている所に落ちていた。

おかげで寒いわ水圧で頭は痛いわで大変だった。まるで大量の細かい砂利を頭に受けているようだった。そのまま滝の中で「エイッ、エイッ」と掛け声をかけながら2分間立っていた。

2分が過ぎ、一旦滝から上がる。頭を叩かれ続けたせいかフラフラして岩場で転倒し、尻と肩を打ち付けながら、グロッキーのボクサーのようになんとかコーナーポストに戻る。しばらく休憩した後、希望者だけ滝行を続けた。

再びリングに上がり、今度はパニックを起こすこともなく、しっかりガードを固めて2分間、水のパンチの雨霰を耐え切った。

休憩を挟んで滝行3ラウンド目。今度は隣の人やカメラ片手に我々を撮影していた滝行インストラクターの動き、そんな周りの状況を把握できるくらいの余裕があった。とは言え、こちらは防戦一方。杖にしがみつきながら痛みに耐え、立っているのがやっとだった。

2分が過ぎ、滝行3ラウンド目が終了。杖をつきながら休憩場所まで歩く姿は映画「砂の器」で鳥取砂丘を歩く本浦千代吉のようでした。

これで49年間溜まった垢を「夕日の滝」で洗い流され、綺麗な体と心になりました。多分滝の水を大量に飲んだ頭皮からは滝のようにマイナスイオンが溢れていますよ。先週末までの期間限定だけど。

50を迎えた朝は頭皮と肩と尻が痛くて起きるのに難儀しました。節目を迎える皆様も、節目の年を滝行で迎えてみてはいか

がでしょうか?

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