腰痛を悪化させる「柔らかい寝具」

目次

柔らかい寝具は腰に悪い

腰痛には煎餅布団よりも柔らかい布団やよく沈むマットの方が腰に良いと勘違いしている人が多くいます。

確かに硬い煎餅布団よりも柔らかい布団やマットで寝た方が寝心地がいいし、ふわふわしたイメージから腰への負担も軽く感じますが、実は柔らかい布団は欧米人向けの布団なので、骨格が華奢な日本人には合いません。

日本人がフワフワする寝具で寝ると比較的重いパーツである骨盤や肩甲骨周りなどが沈むため、腰や肩周囲の筋肉が緊張して腰痛や肩こりの原因になります。

柔らかい寝具で腰痛が悪化するメカニズム

柔らかい布団やマットで寝ると、お尻や肩や背中などの重い部分が沈み、腰や首のような軽い部分はそれほど沈みません。

こうして、よく沈む重い「お尻や上半身」とあまり沈まない「腰」や「首」との間に高低差が生じます。

この高低差により、筋肉や関節が引っ張られ、筋肉は反射的に収縮します。結果的に腰の筋肉が緊張して腰痛になります。

沈むことで腰とお尻に高低差が生じる

例えば、柔らかいマットや布団で仰向けで寝た場合、重い背中や骨盤は沈み、軽い腰(腰椎)は沈まないので、腰が浮いて「反り腰」気味になります。

腰の反り(彎曲)が強くなると、寝ている間に腰の筋肉が緊張します。

特に彎曲が少ない「曲がった腰」や逆に彎曲が強い「反り腰」は、彎曲が少し強くなるだけで腰の筋肉が緊張するので、腰痛になるリスクが高まります。

柔らかい寝具は日本人に合わない

柔らかい布団やマットが腰に悪い最大の原因は、そもそもこの様な布団やマットが欧米人向けに開発されたもので、日本人の体格には適さないことです。

柔らかいベッドで寝ても骨格が太く頑丈な欧米人なら、体が沈んでも腰への負担はほとんどありませんが、欧米人に比べて華奢な日本人の骨格には、筋肉を休ませるどころか、逆に負担になります。

海外旅行に行って、ホテルのやたら沈む寝具で寝ると、朝起きたときに腰痛になる人が多いのは、日本人の体格に適していないフカフカな寝具で寝たことが原因で、背中やお尻が沈み込んで腰が浮き、腰の筋肉が緊張し腰痛になるためです。

一方、煎餅布団は、ほとんど沈まないので腰とお尻に高低差が生じず、腰への負担がほとんどありません。煎餅布団は確かに貧乏くさく感じるかもしれませんが、実に日本人の体格に適した布団なのです。

煎餅布団で腰痛予防

煎餅布団は沈まず骨に当たりますが、骨が体を支える構造になるので筋肉への負担が少なく済みます。まさに日本人の骨格に適した寝具です。

なので、腰痛を抱えている人で、フカフカな布団やベッドで寝ている方は、床の上で煎餅布団を敷いて寝ることをお勧めします。

動画による説明:腰痛を引き起こす「柔らかい寝具」

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