手首の痛みから生じるテニス肘。

目次

テニス肘の症例。

右のテニス肘でお悩みのテニス歴が3年の50代女性の症例です。
この方はテニス肘になる前は右の手首が痛め、それがきっかけでテニス肘になりました。
手首の問題からテニス肘へと至るケースは結構多く、肘だけ処置しても中々良くならない、厄介なテニス肘です。
この症例では手首の痛みからテニス肘へ至るメカニズムと改善例を紹介します。
テニス肘でお悩みの方の症状改善の参考になると思います。

テニス肘の経緯

1ヶ月ほど前からテニスプレー中、フォアハンドやボレーで打ち返すと右肘の外側が痛むようになる。

図1

そのまま特に処置せずテニスを続けていたら、同部位が今度はラケットを握っただけで痛むようになる。

先週ぐらいから日常生活の動作でも痛み出し、ジャム瓶の蓋を開けた時や手の平を上に向けて手首を反らした時に痛む。

整形外科に受診しレントゲンを撮ると右肘の関節に異常がなく、「テニス肘」と診断される。

一日置きに2週間受診し超音波療法を受け、痛み止めの塗り薬と湿布を処方されるが効果なし。

当院のブログ記事「テニス肘の対処法」を読んで来院。

右肘が痛くなる2週間ほど前に右手首の親指の付け根付近が痛くなった。図2

図2

特に病院には行かずにリストバンドで手首を固定していたら、1週間ほどで痛みが消えた。
手首が痛くなくなり、リストバンドを外してテニスをするようになってから右肘に痛みが出た。

検査及び姿勢の観察

姿勢は前傾姿勢で反り腰気味。(図3)
下半身は太ももの前側の筋肉が突っ張り、そのせいで膝が逆に反りている。
上半身は返そしてヘソの辺りから上体をそらしているせいで反り腰になっている。(図3)
背骨は胸椎が本来なら後ろに凸の後弯という弯曲になるのだが、この方の弯曲は逆に凹になる前弯になっています。(図3)

図3

テニス肘の原因。

胸椎が前弯していると肩甲骨が不安定なるため肩が安定しません。そのせいで腕の力を十分発揮できなくなります。

例えばボールを打ち返す場合、肩甲骨を支える筋肉が十分に働き安定していれば、ボールの衝撃に肩が耐えルことができます。

しかし肩甲骨が不安定になると、肩がボールの衝撃に抵抗できないので、肘や手首の筋肉を強く緊張させて関節を固定し肩の不安定さを補います。

そのまま使い続けた結果、関節を支える筋肉が殆どない手首を最初に痛めます。
そして手首を痛めた状態で特別なんの処置もせずにテニスをやると確実に肘を痛めます。

手首の問題によるテニス肘

この方の右テニス肘は、右手首を痛めたことが原因で生じたテニス肘です。

右の肩甲骨が不安定になり、ボールの衝撃が右手首に加わると次第に手首の関節である遠位橈尺関節が緩んで間隔が広ります。

図4

橈尺関節が緩んだ状態でグリップを握ると親指の付け根の骨(舟状骨)が掌側にズレて親指の付け根あたりに痛みが生じます。(図2)

親指に痛み力はが入らない状態でボールを打ち返すとラケットがブレてしまうので、親指以外の指で強くグリップを握りるせいで、前腕の前側に付く指を曲げる筋肉が強く緊張します。

これらの筋肉が緊張すると肘関節を構成する橈骨を引っ張りズレて肘関節が緩みます。
肘関節が緩んだ状態でラケットを振ったりグリップを強く握ると、ズレた橈骨が周囲の筋肉や靭帯などを傷つるので肘の外側に痛みが生じます。

このように右手首の痛みから次第にテニス肘へと発展した肘の痛みなので右肘だけ処置しても対処療法にしかなりません。

テニス肘の施術内容。

施術の内容は以下の通りです。

  1. テニス肘の痛みを引き起こしているズレた橈骨を正しい位置に戻します。
  2. 橈骨のズレをもたらす緩んだ手首を改善させます。
  3. 肩や背中の筋肉が十分力を発揮し手首や肘への負担を減らすために、ズレた胸椎矯正して胸椎の前弯を治し、肩甲骨を安定させます。

改善までの経緯。

1〜3の施術を1ヶ月間、計4回行った。
1回目でラケットのグリップを握ったり、手首を反らしたそらしたときに生じていた痛みがほとんどなくなった。

2回目は1回めから3日後の来院。状況は日常生活で痛む事はないが、ラケットを振ると痛む。

施術は前回と同様。施術だけではなかなか改善しないので、テニス肘に効果がある体操手首を安定させる体操を指導しました。

3回目:前回から1週間後の来院。状況はテニスプレー中もそれほど痛くないが、まだ痛い事は痛い。

施術は腰や骨盤の体幹の回旋運動が上手くできないと肘や手首に負担がかかり、結果的に痛めてしまうので、背骨や骨盤を中心に施術を行い、バランスボールを使ってバランス感覚のトレーニングをするように指導しました。

4回目:前回から2週間後の来院。状況は長時間プレーをした時、ボレーを打つと少し痛む程度で、普通にプレーする分には痛まない。普段の生活では全く問題ない。

前回と同様の施術を行い。自分で予防出来るように予防法を詳細に説明し、実演して見せ、その様子を動画で撮り本人に渡しました。
現在は予防に努めながら、1〜2ヶ月に一回、メンテナンスで通院されています。

院長のコメント

肘と手首は互いに連動して動くので、どちらかが壊れても一方に影響します。特に手首は日常的によく使うせいで、動かしているうちに肘の関節がズレて再発を繰り返します。手首を痛めてからテニス肘になった方、長時間のPC入力作業や調理や清掃業など手首がズレやすい職業や家事に従事されている方でテニス肘が中々改善しない方は、ぜひ手首の問題を疑ってみてください。

または当院へご相談ください。

 

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