背中が丸々猫背になる頭が前に出ることによって首の負担が増えるので首が痛くなります。しかし、背中が曲がっていない良い姿勢にも関わらず首の痛みで悩んでいる人も多く、いつも姿勢に気をつけている対面接客の立ち仕事の方やバレーやヨガを一生懸命やっている方に多く見られます。
そういう方の背中を見ると確かに背筋が伸びて真っ直ぐですが、背骨の自然な湾曲(図1赤のライン)がなくなりフラットな背骨をしているか、逆に反り返った背骨をしています。(図1青のライン)
通常、背骨(胸椎)には、僅かに後ろ凸になった自然な湾曲があります。このような弯曲の事を後弯といい、この後弯が強くなった状態のことを「猫背」と言います。
この後弯があるおかげで背骨がバネのように撓み、頭の重量などの上から背中へ加わる力を吸収・分散させます。
胸椎の弯曲は猫背のように後弯が強すると頭が前に出ることで負担が背中ではなく首に集中するため首や肩の筋肉が張り、首の痛みや肩こりが生じます。
逆にフラットになっても背骨が撓みがなくなるので、上から加わる力を逃がすことができずに背中(肩甲骨の間)に集中し、周囲の筋肉が緊張して痛みを発します。
さらにその状況が長く続くと、背中や肩い付く僧帽筋や頭板状筋などの筋肉(図2)が緊張して頭や首が後ろに引っ張られ、頚椎や胸椎の弯曲が無くなりストレートになります。
このような頚椎の弯曲がなくなった状態のことをストレートネックと言います。ストレートネックになるとより首や肩への負担が増すので、首の痛みや肩こりが酷くなります。
このような弯曲がないフラットな胸椎は前傾姿勢の状態で背筋を伸ばそうと背中を反らした状態が続くことが原因で生じます。
背中をそらした状態を長く続けていると次第に後弯がなくなり胸椎がフラットになります。
そのため、人前で背筋を伸ばして「いい姿勢」を保ち、立ち続けなくてはならない立ち仕事の接客業に従事している人に多く生じます。
彼らはいい姿勢を保って長時間立っていなくてはなりません。しかし人間は疲れれば必ず重心が前に移動し前傾姿勢になります。前傾姿勢になれば次第に背中が曲がり猫背になります。猫背を防ぐために前傾姿勢のまま胸椎をそらして立ち続けると、胸椎が反り返り徐々に弯曲がなくなります。そして次第に僧帽筋や頭板状筋が強く緊張して首や背中に痛みが生じます。
首や背中の張った筋肉を解そうと上からグイグイ押してマッサージすると、胸椎がより反る方向に力を加えることになり、後で余計に筋肉が硬くなり痛みが増します。
このような場合はまず、立っている時の重心をつま先側から踵側に移動し、前傾姿勢を止めるだけでも首への負担はだいぶ減ります。
しかしそれでは首への負担が減り筋肉の張りは緩和されるでしょうが、前方にズレて反った胸椎までは治せません。
その時は背骨の矯正のプロであるカイロプラクティックの施術を受けて、胸椎のズレを取りましょう。
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