顎関節症と難聴や耳鳴りとの関係。

目次

顎と耳の関係。

顎関節症の患者さんで、難聴や耳鳴りを訴える方は結構いらっしゃいます。

一見両者は関係ないように見えますが、顎と耳は解剖学的な位置も近く、発生学的にも元々同じです。

そのため顎関節症が難聴や耳鳴りを引き起こしす原因にもなります。

ここでは顎と耳の解剖と発生学的な関係から、なぜ顎関節症から難聴や耳鳴りが生じるのか?を簡単に説明します。

顎と耳の解剖学的な関係。

分かりきった事ですが顎関節のすぐ後ろに耳の穴(外耳道)があり、耳の穴を囲う骨には乳突蜂巣や鼓室洞という空洞が多くあります。

これらの空洞は平衡覚、聴覚を感受する内耳迷路と隣接しています。

つまり顎関節と耳は空洞がだらけの薄っぺらい壁一枚隔てて隣接しています。

そのため「片噛み」やストレスによる「食いしばり」や「歯軋り」などの噛み癖や下顎骨が耳側に(後ろに)ズレる顎の問題によって、壁一枚隔てたお隣の内耳や中耳が圧迫され、鼓膜の音を内耳に伝える「耳小骨」という骨の動きに影響し、難聴や耳鳴りが生じます。

この耳小骨とは「槌骨(つちこつ)」「砧骨(きぬたこつ)」「鐙骨(あぶみこつ)」という3つの骨からなり、鼓膜が受け取った音波の振動を内耳に伝える働きをしています。

鼓膜の振動は槌骨から砧骨を経て鐙骨から内耳へと伝わり、その道中、槌骨に付着する「鼓膜張筋」や鐙骨に付着する「鐙骨筋」が鼓膜の張りを調節し、音量や音域が調節されます。

耳小骨の動きによって振動は内耳へと伝わり、そのおかげで、不自由なく音を聴くことができます。

しかし下顎がズレて内耳や中耳が圧迫されると、耳小骨の動きによる振動の伝達や筋肉による音量音域の調節に悪影響を及ぼします。

さらに長時間そのような圧迫が続くことで、鼓室リンパ液の減少や血流変化が生じ、その結果、難聴やら耳鳴りが生じます。

顎と耳の発生学的な関係。

顎と耳は発生の起源がともに軟骨魚類の鰓(えら)から発生した器官です。

そのため顎や耳の筋肉や感覚器は鰓を動かす筋肉や感覚器由来の神経によって支配されています。

さらに「耳小骨」に至っては、もともと下顎骨の一部の骨でしたが(爬虫類まで)、哺乳類あたりから下顎骨から分かれて「槌骨」「砧骨」「鐙骨」の3つの骨になり、咀嚼系の骨から音を伝える伝音系の骨になりました。

このように顎と耳は構造も機能も全く違いますが元は同じ鰓から発生した器官です。

発生が同じ器官は支配神経が同じためなのか、発生学的に同じ組織に影響します。

そのため顎の問題である顎関節症から難聴や耳鳴りへと症状が波及すると考えられます。

顎関節由来の難聴・耳鳴り。

下顎のズレが内耳を圧迫し、聴覚機能障害を引き起こすことについて、古くは1920年代頃から知られていました。

しかし現代の縦割り医療では顎と耳との関連性についてはほとんど無視され、それぞれ別に対処されています。

難聴や耳鳴りが上記のような顎関節症が原因だったなら、仮に薬を服用しても、症状が幾らか緩和されるだけで、根本的な解決にはつながらないでしょう。

カイロプラクティックでは歯科医のように歯を削り噛み合わせを合わせることはできませんが、顎や頭の位置や首の状態を改善する事で顎関節症を改善し、中耳や内耳に対する顎関節の影響を抑え、結果、難聴や耳鳴りを抑えます。

音の聞こえは悪いが骨伝導はよく聴こえるタイプの「伝音性難聴」であれば改善の可能性はあるので、一度ご相談ください。

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