バトミントンでゴルフ肘の原因。

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右肘の痛みの症状

 右肘の痛みを訴える30代後半の患者さんが来院。

ゴルフ肘

 患者さんは2週間前にバトミントンをやって以来、重い鞄などを持つと右肘の内側「内側上顆」という部位が痛むと訴えていた。
 症状は内側上顆炎、いわゆる「ゴルフ肘」。これは強く握りながら肘や手首を動かす動作を繰り返すことで生じる症状で、ゴルフではグリップを強く握り締め、ラフやバンカーでバンバン打つと発症する。患者さんのようにバトミントンやテニスでゴルフ肘になる場合は、手首のスナップを多用したり、腕の力だけで打つとなりやすい。

ゴルフ肘の原因

 おそらく患者さんは体幹の捻りや肩甲骨の動きを利用して打つのでは無く、腕の力に頼ってシャトルを打っていたのだろう。
 患者さんに肘の痛みの他に症状がないか聞くと、患者さんはゴルフ肘になる一ヶ月前から腰痛を患っていた事がわかった。肘の他、肩や上腕を調べると、肩甲骨を支える前鋸筋や僧帽筋中部繊維という筋肉の筋力検査で、筋肉の反応が鈍く筋力が弱くなっていた。腰痛で体幹の捻りが制限され、肩甲骨を支える筋肉が弱くなる事で、肘や手首を動かす筋肉に負担がかかり内側上顆炎を発症させた事がわかる。
 背骨の可動域を正常にし、肩甲骨を支える筋肉の働きを正常にする必要がある。そのための環境づくりに、背骨や骨盤の歪みのほか、肩甲骨の土台として機能し、背骨と肋骨からなる「胸郭」の歪みを矯正した。

ゴルフ肘の本当の原因

 施術後、カバンを持つたびに痛かった肘が痛く無くなっていた。これは施術によってゴルフ肘が治ったのではなく、肩甲骨を支える筋肉が正常に働くようになり手首や肘にかかっていた負担が大幅に減ったことで痛みが消えただけです。そのため再び手打ちをするようになると確実に再発します。ゴルフやテニスやバトミントンなど体全体を使ってボールを打つ球技で肘が痛くなった場合、オーバーワークや怪我以外、肘が問題の原因であることは殆どない。そのため結果である「肘」だけ弄っても解決にならない。

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